紀伊半島 尾鷲市 八鬼山 (647m) 2011年1月1日
所要時間 9:59 林道−−10:52 640m峰−−11:01 八鬼山−−11:06 640m峰−−11:35 林道
概要
熊野古道を歩かず八鬼トンネル南側入口付近から分岐する林道の標高270m付近から適当に尾根に取り付く。最初だけ踏跡ありだがその後はシダ藪漕ぎ。640m峰から東に派生する尾根に乗ると踏跡ありで、640m峰は東屋の立つ公園となっていた。山頂は北西ピークだが640m峰と違って全く目立たない小ピーク。
トンネル入口に達する前に右手に分岐があり、曲がってすぐにさらに分岐があって左手の細い道が正しいルートだ。ゲートは無く問題なく入っていけたが道路のコケを見る限り交通量は相当少ないようだ。地形図の破線の始点である谷のカーブに到着したが登山口の標識も踏跡も見当たらない。今回の紀伊半島シリーズで、地形図の破線が存在しなかった初めての例だった。もっと先に登山口があるのではと考えてもっと入ってみたが、近くに踏跡があるだけで登山道は無かった。その踏跡からでもいいだろうとUターンして路側に車を置いて歩きだした。地形図を見ると標高270m地点だった。
標高270m地点の踏跡入口から登る | 踏跡はこのレベル |
水のない谷を登る | 330m肩から北西に登る。踏跡無し |
踏跡は明瞭でどこに延びているのかは分からないが、登っている間は利用できるだろう。踏跡は谷に沿って上がっていき、やがて小鞍部を越えてトラバースするように西に延びていた。この鞍部は330m肩で、ここで北西に上がる小尾根に取り付くことにする。小尾根には踏跡は見られないが一帯は植林帯で籔は薄く、問題なく歩けそうだ。
露岩登場。左を巻いた | シダ登場。標高460mまで続く |
大きな露岩の左側を巻いて再び尾根に乗ると植林は続いているが地面にはシダが繁茂し始めた。このシダは大阪の低山で苦労させられた植物で、シダのくせに茎が硬く密生しているとハイマツ並みの本格的な藪漕ぎになるのだった。まだここの密度はそこまでいかないので手でかき分けて登れたが、籔が無いよりはかなりスピードが落ちた。見える範囲で延々とシダは続き、紀伊半島シリーズ最後の山で予想外の本格的な藪漕ぎとなった。
標高460mで太い尾根に乗る | シダが消えて歩きやすい |
植林の尾根を登る | 急登 |
標高460mで太い尾根に乗るとシダが消えて自然林も混じった歩きやすい尾根になった。造林用だろうか目印もあり、薄い踏跡も見られた。踏跡の有無よりもシダから解放されたことが大きかった。全くシダが無くなったわけではないが、この尾根上はシダが生えている範囲は狭く迂回可能だった。植林の尾根を登っていくと傾斜が急になってくる。そして最後は籔っぽい樹林帯となってもっと太い尾根に合流したようだ。地形が不明瞭となり登りはいいが下りはルート取りが難しい。
いきなり640m峰に出る。公園でびっくり | 公園の案内標識 |
640m峰から見た展望 |
その籔っぽい区間を抜けると意外な光景が広がった。なんときれい伐採されて公園として整備された広場に飛び出したのだ。ここは山頂南東部の640m峰のはずで、地形図では道は無いはずだが遊歩道が通っており東屋さえあった。
遊歩道を北上 | 何とも冴えない八鬼山山頂 |
ここから八鬼山までは遊歩道が続き、植林中のなんとも冴えない小さな高まりが八鬼山山頂であった。これは地図を気にしていなければ通過してしまうような場所で、手製の標識群が無ければGPSで位置を確認しないと山頂だと確信が持てないだろう。それでも小さな標識がいくつも付けられており、正確なピーク位置を気にして登る登山者が少なからずいるようだ。その中には山ねずみ氏の標識もあった。約8年前のものだったが字はしっかりとしたままだった。
帰りも同じルートを辿った。640m峰から慎重に方向を定めて下ると正しい尾根に出ることができた。シダ籔尾根は下りはマシだったがやっぱり鬱陶しかった。シダが終われば歩きやすい植林帯で、谷の踏跡を下って林道に出た。